愛と仕事 ジョン・ウィック

「マトリックス」シリーズのキアヌ・リーブスが主演を務め、元殺し屋の壮絶な復讐劇を描いたアクション。「マトリックス」ほか数々の大作映画でスタントやスタントコーディネーターを手がけたチャド・スタエルスキが初メガホンをとり、銃とカンフーを融合させた新銃術「ガンフー」を中心とした独自のアクション世界を展開する。愛する女性ヘレンとの出会いをきっかけに、裏社会から足を洗った殺し屋ジョン・ウィック。しかし、ヘレンは病に倒れて帰らぬ人となってしまい、ジョンは悲しみに暮れる。そんなジョンのもとに、ヘレンが生前に用意していたデイジーという名の一匹の子犬が届けられる。亡き妻の思いが託されたデイジーとの生活で再び心に平穏を取り戻していくジョンだったが、ある日、ジョンの所有する車を狙って家に押し入ったロシアンマフィアが、デイジーを殺してしまう。生きる希望だったデイジーを奪われたジョンは、かつてその名をとどろかせた裏社会に舞い戻り、ロシアンマフィアの組織を相手に単身戦いを挑む。
ジョン・ウィック : 作品情報 - 映画.com

全く新しい架空の格闘銃術はどのように作られたのか。「ジョン・ウィック」で「ガン・フー」を見事に演じたキアヌ・リーブスだが、「とにかくすべてが大変だった」と話す。

今回のアクションには三つの目標があったという。

「カメラを据えて、カットを割らずに長回しで撮る。痛みが伝わるリアルなものにする。銃撃と柔道、柔術など様々なスタイルが融合したものにする」
アクション映画 新機軸 : カルチャー : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

両手を前方に伸ばす従来の構え方と違い、両手を胸の前で合掌するような状態で銃を構えるのが基本。こうすると、室内などの狭い空間での撃ち合いに適しているうえに、手が届くような近い距離にいる相手でも無理なく射殺でき、マガジン・チェンジもしやすい、という実に合理的な殺人法だ。ちなみにジョンは敵を射殺する際は、基本的に1人に対して最低2発は弾丸をブチ込んでいる。
COLUMN|映画『ジョン・ウィック』オフィシャルサイト

ガン・フー(カンフー要素は多分無い。柔道+銃)は見た目もいい。特に柔道のように組み合いながら至近距離で銃を撃つときの肘を引いてる感じが。アクションは上にも書いてあるようにカットを細かく切らないのでとても見やすいが、それでいてスピード感がなくなっているというわけでもなく流れるように敵を殲滅していく様子は圧巻。ただ、ブランクが有るという設定なので、完全にうまく行かないとこともあってハラハラさせられる。細かいところだけど、捕らえられて教会から脱出したあとヴィゴの車の前に乗ってショットガンを放ってその車の上から降りる時にフロントガラスで受身をとって流れるように(?)降りてきたところが記憶に残った(ほとんど映ってない)。

──今後はどのようなジャンルの作品に出演したいですか?

どのジャンルだったとしても、新鮮でオリジナリティがあり、何かしらの概念があるような作品に出たい。今まで観たことのないような映画に出てみたいんだ。

今作はアクション映画だけど、チャドとデイヴが観たこともないような作品にしてくれた。アクション映画でワイドショットと長回しを多用するのは非常に珍しいことだよ。スピーディで短いカット割でつなげる代わりに長回しすることで、アクションがどのように展開していくのか分かるんだ。
キアヌ・リーブス完全復活!『ジョン・ウィック』を語る | インタビュー | MTV JAPAN

ある時フロイトが、「あなたの生活信条は?」とたずねられて、いともあっさりと、「愛することと働くこと」(lieben und arbeiten)と答えたのは、あまりにも有名である。そして精神分析創始の由来をさかのぼるならば、フロイトが臨床医になり、神経症の治療をその天職とするに至ったのも、ひとえに、自分自身の労働によって生計をたて、それによって恋人マルタとの愛を達成するためであった。フロイトにとって「個」の自立とは、働くことによる自立であり、フロイトにとっての「愛」とは、このような”自立”の上に立ってはじめて可能な成人の「愛」であった。そうであればこそ、精神分析療法における知的共同作業(ともに働くこと)もまた、患者に、そのような自立と、成人の愛の達成を可能にするにちがいない。

フロイト (講談社学術文庫)』小此木啓吾p43,44

亡くなった妻から手紙とビーグル犬が送られてくる。手紙には「あなたには何か愛するものが必要、車はダメ。」とあった。愛と仕事、ジョンは彼女の代わりの犬を受け取ったことで愛し愛されるものを与えられたかもしれないが、仕事がなかった。もしも愛犬との生活がもう少し長く続けば、何か普通の生活のための仕事を始められたかもしれない。しかし、そうではなかった。ジョンはまだ殺し屋だったころの生活を忘れることはできていなかった。「車はダメ」という妻の忠告を受け入れることができていなかったからだ。彼は69年のマスタングに乗り、基地(工事現場?)で生死の境を彷徨うような運転を続けていた。生きるか死ぬかを賭ける行為、殺し屋と日常の中途にあるような行為が彼を充実させていた。それが彼の仕事なのだ。それでは、殺し屋の関係者に遭遇しその世界にまた引きずり込まれるのも必然のように思える。もしも平穏に暮らしたいのならガレージにあったもう一台のSUVで悠々と暮らしているべきだったのだ。

マスタングは、1964年4月17日、ニューヨーク・ワールドフェアでデビュー。当時“オヤジ臭い”というフォードのイメージを一蹴するために、スポーティで格好良く、そして高性能でありながら、誰にでも買いやすい価格であることがコンセプトとして掲げられた。これが大ヒットとなり、初年度だけで40万台以上を売り上げたのだ。今回登場するマスタングは、1969年に登場した2代目。特にBOSS429 は、7リットルV型8気筒375馬力を誇る当時のトップグレードだ。劇中では、アメリカンマッスルカーらしい迫力ある佇まいと怒濤のパワーで“伝説の殺し屋”キアヌの魅力を引き立てる名脇役として活躍する。
殺し屋・キアヌの相棒は“69年式マスタング”『ジョン・ウィック』 | シネマカフェ cinemacafe.net

研究チームがイヌの染色体で近い位置にある遺伝子を調べたところ、関係性の近い遺伝子マーカーのパターンから、家畜化が起きたのは中央アジアだと特定することができた。
(中略)
最新の研究結果で議論が決着するわけではないものの、イヌの起源特定は今後の研究進展を促進するはずだとボイコ博士は言う。今後の研究ではたとえば、古代遺跡の発掘現場で見つかるイヌの遺体のDNA鑑定などもひとつの方向性として考えられる。

この手法を使えば、中央アジアその他の地域が「人間の親友」の家畜化にどう関わったか、仮説を裏付ける、あるいは否定することができるようになる。

研究者のほとんどは、イヌは少なくとも1万5000年前から存在するという点では一致している。しかしなぜイヌが出現したのかは不明なままだ。
イヌの起源は中央アジアと 遺伝子調査 - BBCニュース

ジョンの復讐の相手がマフィアのボスの息子(ヨセフ)だったのだけど、相手が小物すぎるせいかジョンは全く時間を割かずに殺してしまったのでちょっと笑ってしまった。ヨセフがクラブの地下のプールで遊んでいる時に、手下か護衛の一人に「ジョンを怖がるべきだ」と注意されるが何の準備もなく殺されてしまった。ヨセフが逃げ込んだ工場で護衛がゲームをしているが、完全に相手をなめているという表現で、その場があっさり片付いたのは必然だった。恐怖とは敬意でもあるから、そもそも素性の知れない人間の車を盗むなんてナンセンスだし、そういう「世間」知らずのヨセフに対してヴィゴが見せたジョン・ウィックに対する恐怖や敬意がこの映画を成立させている。敬意とは掟を守るということでもあり、コンチネンタル・ホテルの掟はこの映画そのものを支えている。この映画では敬意を払う人間がしぶとく生き残る。

調査委では選手や関係者からの聞き取りに加え、笠原投手の携帯電話を検査し、削除されていたメールなどを解析。その結果、松本投手の関与が明らかになった。現時点では3選手以外に、巨人や他球団の選手の賭博への関与は確認されていない。また福田投手の賭けの対象には巨人戦が含まれていたが、笠原、松本両投手については巨人戦は含まれておらず、いわゆる八百長行為も行われた形跡はないという。
野球賭博:常習者との交際…マージャンやバカラまで - 毎日新聞

賭博と八百長は密接に関係している、これは上の問題に関して事実上ということではなくそれらの連関を連想する可能性が高いということだ。選手自身の賭博の事実があれば、試合の勝敗とはほとんど独立に賭博の勝敗が存在しうることになる。試合に負けても賭博に勝つということがありえるのだ。なので、賭博の事実があるといった場合、「これは真剣に勝負しているのか」「これはわざと打たせてるんじゃないか」といった本来の試合には全く不要なメタ視点を呼び起こすことになる。そうすると試合の緊張感や緊迫感は霧散し、試合を見るという行為自体が瓦解してしまう。掟を守らないとそうなる。

Iosef:Are you scared of the fucking boogeyman? I'm not.
Kirill:No... but you should be.
9/10/2020
更新

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