ひとりで傷つけることと二人で傷つけること ホットロードから
昨日14日にるろうに剣心―伝説の最期編とホットロードを観てきました。どっちも混んでました。るろ剣の方は原作を知っていますが、ホットロードの方は全く知らないで観ました。(車30分運転して行って映画2本観て帰ってくるのが予想以上に疲れる…)
(映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』公式サイト)
るろ剣はアクションは良いのだけど、主に二つもったいないというか不満が残りました。一つは時間に関することで、剣心が急いでいるのかいないのかよくわからないということです。あの時代は移動手段が限られているでしょうが、なんかゆったり船に乗ったり歩いて移動したりするシーンを見ると「こうしている間にも志々雄が…」という言葉が何か変に感じます。もしかしたら、原作に忠実ということで週刊少年漫画の冗長さがそのまま映画に現れて、それが映画の時間とは合っていなかったのかもしれません。時代劇に長距離の移動はそれを目的にしない限り向いてないのかも。二つ目は最後志々雄との真剣勝負に剣心ら4人で立ち向かうのですが、左之助は何故いつまでたっても斬られないのかということです。志々雄は「何だお前は、邪魔だ、邪魔だ」というのですが、体術に体術を返すばかりで全く斬りに行きません。すごく変な感じがします。もしかしたら、剣心以外の3人は十本刀とずっと戦っていて、剣心と志々雄の戦いが終わる頃に集結するという構成のほうが見やすかったような気がします。(偉そうにすいません
(映画「ホットロード」オフィシャルサイト 2014年8月16日公開!)
行ったところが上映回数がすでに一日一回になっていて、すごく混んでいました。それも周りが女性ばっかりで、こんなところでおっさんが何をしてるんだろうという気分になりながら上映スタート。
この映画はずっと和希の不完全な脱構築、モノマネが続きます。
万引きをしてみたり、家に帰ってこなかったりと母親が私を愛していないので私も母親を愛さない。それだけでなく「何故あなたがママのガウンを着てるの、ねえ、着てるの?」としつこいシーンがあって、和希は母親の真似をしたくて母親のピンクのガウンを着て母親になろうとしますが、それらはほとんど失敗というか変な印象を与えています。それらの試みは母親に届いているようには見えませんし、和希自身なにをやってるのか分からないという感じです。
和希が春山と出会ってデートをして焼きそばを食べたあとに、二人で母親と母親が再婚しようとしている相手の鈴木くんに出会い、春山が「お前んち、家庭環境悪いだろ」と半ばカンで言ったことの内実が彼にも分かるようになります。その後、和希と母親がそのことについて口論になりますが、何かお互いにすれ違っています。そこで春山が出て来て言います。「こいつのこと嫌いなら 俺がもらっていっちゃうよ」と(もちろんこれを傷つけることというのは語弊があるのですが)その時はじめて和希の母親に言葉が届いたような気がします。ここでようやく、母親と鈴木くんの関係を春山と和希は模倣することができたのです。和希は愛されてないのではないか、つまり母親が鈴木くんにとられるのではないかということが、春山の発言によって別の関係で同じことが再現されます。母親は泣きながら答えます。「子どものことを大事に思っていない親なんているわけないでしょう。」と。ここで和希はわかったと思います。何を?それも春山が教えてくれます。「お母さんも生きようとしてるんだよ」と。
和希がそのことを理解した矢先、春山がトラックと衝突する事故にあい意識不明となったことで、和希も(気持ちはわかりますが)ご飯も食べず人の言うことも聞かない状態になりほとんど意識不明を真似するように病院に運ばれます。春山の弟が出て来て「(意識が戻った直後の)兄貴が和希さんの名前を呼んでいったんだ、生きろって。それなのに」
真似ばかりしてる和希を春山は「あいつすげえ綺麗なんだよ」と形容します。それは「こんなにだれかを大事なんて、思ったの初めてだよ」と言ってしまうことにも表れていると思います。それに対して春山は「馬鹿、俺を捨てるくらいのいい女になれよ」というのですが、最後までみて和希がそうなれたのかはわかりませんでした。なれるよう予感させるものはあったかもしれませんが。
一回観て書けるのはこのくらいですが、面白かったです。春山いいやつですねー。
(映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』公式サイト)
るろ剣はアクションは良いのだけど、主に二つもったいないというか不満が残りました。一つは時間に関することで、剣心が急いでいるのかいないのかよくわからないということです。あの時代は移動手段が限られているでしょうが、なんかゆったり船に乗ったり歩いて移動したりするシーンを見ると「こうしている間にも志々雄が…」という言葉が何か変に感じます。もしかしたら、原作に忠実ということで週刊少年漫画の冗長さがそのまま映画に現れて、それが映画の時間とは合っていなかったのかもしれません。時代劇に長距離の移動はそれを目的にしない限り向いてないのかも。二つ目は最後志々雄との真剣勝負に剣心ら4人で立ち向かうのですが、左之助は何故いつまでたっても斬られないのかということです。志々雄は「何だお前は、邪魔だ、邪魔だ」というのですが、体術に体術を返すばかりで全く斬りに行きません。すごく変な感じがします。もしかしたら、剣心以外の3人は十本刀とずっと戦っていて、剣心と志々雄の戦いが終わる頃に集結するという構成のほうが見やすかったような気がします。(偉そうにすいません
(映画「ホットロード」オフィシャルサイト 2014年8月16日公開!)
行ったところが上映回数がすでに一日一回になっていて、すごく混んでいました。それも周りが女性ばっかりで、こんなところでおっさんが何をしてるんだろうという気分になりながら上映スタート。
女優の能年玲奈さんが主演している映画「ホットロード」(8月16日公開、三木孝浩監督)が、9月10日までに158万9400人を動員し、興行収入が20億円を突破したことが11日、明らかになった。2014年公開の恋愛映画で興収20億円を突破したのは同作が初めて。
配給の松竹によると、リピーターも多く、「都心部だけでなく地方でも多くの動員が見られ、また原作ファンや親子での鑑賞が多い」という。
映画は1980年代に月刊マンガ誌「別冊マーガレット」(集英社)で連載された紡木たくさんの少女マンガを基に実写化。母から愛されていないと感じ、誰からも必要とされていないのではと不安を抱える14歳の少女・和希(能年さん)が、夜の湘南で「Nights(ナイツ)」という暴走族の少年・春山洋志(登坂広臣さん)に出会い戸惑いながらも引かれていく……というストーリー。
ホットロード:興収20億円突破 今年公開の恋愛映画のナンバーワンに - MANTANWEB(まんたんウェブ)
この映画はずっと和希の不完全な脱構築、モノマネが続きます。
万引きをしてみたり、家に帰ってこなかったりと母親が私を愛していないので私も母親を愛さない。それだけでなく「何故あなたがママのガウンを着てるの、ねえ、着てるの?」としつこいシーンがあって、和希は母親の真似をしたくて母親のピンクのガウンを着て母親になろうとしますが、それらはほとんど失敗というか変な印象を与えています。それらの試みは母親に届いているようには見えませんし、和希自身なにをやってるのか分からないという感じです。
和希が春山と出会ってデートをして焼きそばを食べたあとに、二人で母親と母親が再婚しようとしている相手の鈴木くんに出会い、春山が「お前んち、家庭環境悪いだろ」と半ばカンで言ったことの内実が彼にも分かるようになります。その後、和希と母親がそのことについて口論になりますが、何かお互いにすれ違っています。そこで春山が出て来て言います。「こいつのこと嫌いなら 俺がもらっていっちゃうよ」と(もちろんこれを傷つけることというのは語弊があるのですが)その時はじめて和希の母親に言葉が届いたような気がします。ここでようやく、母親と鈴木くんの関係を春山と和希は模倣することができたのです。和希は愛されてないのではないか、つまり母親が鈴木くんにとられるのではないかということが、春山の発言によって別の関係で同じことが再現されます。母親は泣きながら答えます。「子どものことを大事に思っていない親なんているわけないでしょう。」と。ここで和希はわかったと思います。何を?それも春山が教えてくれます。「お母さんも生きようとしてるんだよ」と。
和希がそのことを理解した矢先、春山がトラックと衝突する事故にあい意識不明となったことで、和希も(気持ちはわかりますが)ご飯も食べず人の言うことも聞かない状態になりほとんど意識不明を真似するように病院に運ばれます。春山の弟が出て来て「(意識が戻った直後の)兄貴が和希さんの名前を呼んでいったんだ、生きろって。それなのに」
真似ばかりしてる和希を春山は「あいつすげえ綺麗なんだよ」と形容します。それは「こんなにだれかを大事なんて、思ったの初めてだよ」と言ってしまうことにも表れていると思います。それに対して春山は「馬鹿、俺を捨てるくらいのいい女になれよ」というのですが、最後までみて和希がそうなれたのかはわかりませんでした。なれるよう予感させるものはあったかもしれませんが。
一回観て書けるのはこのくらいですが、面白かったです。春山いいやつですねー。
9/10/2020
更新
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